2008年5月31日

ここ3ヶ月で行ったトーク

ここ3ヶ月で行ったトークを振り返ってみた。けっこういろいろ行ってる。

MITにいるとこういう話が歩いて聞きに行けて便利。東京だとこうはいかない。

・Nokia Research Centerの中の人(3/5)→ブログ
・Design Continuum社の中の人(3/7,3/20)→ブログ
・Photographs in the Time of Social Media講演聴講(3/11)
・RedShift Technologiesの中の人(3/12)→ブログ
・Plasmonic Optics and Superlenses講演聴講(3/13)
・Microsoft Research Asiaの中の人(3/14)→メモ
・Intel Researchの中の人(3/19)
・Nokia Research Centerの中の人(4/4)→メモ
・MIT IT Conference(4/15,16)
・Google社、Augusto Roman氏(4/4)→ブログ
・Sony Playstation R&DのRichard Marks氏(4/9)→ブログ
・Nokiaの中の人(4/23)→ブログ
・コロンビア大Shree Nayar氏(4/24)→ブログ
・Nokia社Adam Greenfield氏(4/14)
・Everyscape社Mok Oh氏(4/30)→ブログ
・トロント大学Steve Mann氏(5/7)→ブログ
・GoogleでVice President of Research and Special Initiativesを務めるAlfred Spector氏(5/13)
・クリステンセン教授(5/13)→メモ
・ジョン前田氏(5/16)→ブログ
・ワシントン大教授兼Adobe社のSenior Principal Scientist/ManagerであるDavid Salesin氏(5/21)→メモ

同じ人の話を10回聞くよりは10人の違う人の話を聞く方がためになる。

2008年5月30日

トレーディングカードアーケードゲーム

2002年あたりからゲームセンターで見かけられる、トレーディングカードを使ったアーケードゲーム。テーブル上でカードを操作すると、正面にある画面の中で対応した動きが起こる。複数のカードも認識するし、同時に動かしても大丈夫。そういえばこのゲーム、どんな仕組みでカードを認識してるのかちゃんと知らなかった。

カードはこんな感じで普通のトレーディングカードのように見える。これは表面だけど、裏面も肉眼では同じような感じに見える。

しかし裏面はIRインクでマーカーが書かれているのだそうだ。これをアーケード機の下にあるカメラで見ている。

上記サイトによると
・三国志大戦では、さらに磁気インクも使われているようです。(未確認)
・WCCFではこのパターンが「模様版」と呼ばれ、カードとして排出されていないデータも流出しているようです。

なんだそうだ。
こんなのが2002年からしっかりビジネスとして成立し続けてるのに比べると、Microsoft Surfaceなんて全然大したことないように思えてきてしまう。

2008年5月29日

Siftables

大学が夏休みに入ってしまってなんか全体的に静かになってしまって書くことがない。というわけで埋め草を書きます。
メディアラボのDavid MerrillさんとJeevan Kalanithiさんの作ってるSiftables。


傾きセンサとか近接センサとかがいろいろ入ってる小型ディスプレイ群。最近新型を見せてもらいました。新型は・・ケースが黒くなって少し大きくなってたような気がします。機能は増えてません。

部品は最初はこうゆうとこで買ってきて作ったりするそうです。
面白いけどいまいちほんとに使えるってゆう使い道が思いつかない。何か使い道ないでしょうか。

2008年5月23日

Adobeの中の人

ワシントン大の教授でありながらAdobeのCreative Technologies LabでSenior Principal Scientist/ManegerをやっているDavid Salesinさんの話があった。そうゆう形態で働けるというとこがアメリカの日本より柔軟なとこだ。けっこう新しい組織であるらしいCreative Technologies Labの説明をしていった。

Creative Technologies Labはいろんな大学の中の人と組んでオープンイノベーションをやる組織らしい。陣容の紹介とやってる研究の紹介をいっぱいやっていった。今年のSIGGRAPHとかで発表予定のやつもたくさんあった。

例によってプレゼンの写真撮ってきたんでアップしようとしたんだけどなんか調子わるくて画像アップできません。どうせレポート書くんでそっちで見てください。

ついでに書いておくと、最近は以下のようなレポートを出してます。

・ハーバード大バイオロボティクス研究室に行ってきました
・マイクロソフトリサーチアジアの中の人の話
・今年春のMITメディアラボのスポンサーウィークについて
・ノキアリサーチセンターについて
・MIT CSAIL Industry Affiliates Programについて
・クリステンセン教授、ヘルスケア業界について語る

もらってない方で、これを見たい、というのがあればご連絡ください。

2008年5月17日

ジョン前田の最終講義

メディアラボの副ディレクターだったジョン前田がロードアイランドスクールオブデザイン(超名門の美術学校だそう)の学長になるということで、最終講義があった。


実家はシアトルの豆腐屋なのだそうだ。


MITにいるころに図書室でポール・ランド(故人。アメリカのグラフィックデザイナの大御所)の「Thoughts on Design」を読んで感銘を受けた。で、しばらく後、MITの面接を受ける日の前にポール・ランドに会いにいった。そしたら「アシスタントは明日から来るんだけど今いない。今やってる本の手伝いやってくれ」と言われて手伝って、その見返りとしてポール・ランドの最後の本に名前を載せてもらったんだそうだ。
後は今までやった仕事の話だとか、面白いけどとりとめのない話をたくさんやっていった。
ここでブログをやるので見てくれ・・とのこと。

2008年5月16日

滝現る

朝ラボに来て見たら新しく滝ができていた。


階段のところに印刷した紙を貼りあわせて滝っぽくしている。よくやるなあ。


「Advanced Visual Studio」ってゆう授業でYuliya Bentchevaってゆう学生がファイナルプロジェクトで作ったもののようだ。こういう印刷物の使い方はおもしろい。

他の人が撮ったもっといい写真がここにあります。
MITではちょいちょいこうゆう創作物がゲリラ的に現れる。よい伝統。

2008年5月15日

Android Developer Challenge

Googleが提供している携帯電話用プラットフォーム、Android。携帯電話用とはいうが、携帯電話以外の他のデバイスに組み込み用OSとして載ってもまったく不思議はない。これに関して、Googleは賞金総額1,000万ドルの開発者コンテスト「Android Developer Challenge」を行っている。

Android開発公募で見事賞金を射止めた受賞者50人のリストという記事で、このコンテストの審査に残った候補について書かれていた。フルリストはここ。このリストはモバイル機器でどんなアプリケーションができるかということを示したいいサンプルになっていると思う。
iPhone SDKと違って、Androidはまだ動作する実機が存在しない。だからPCの画面上だけで開発を進めないといけないのだが、そんな環境でよくこんなアプリが開発できるものだ。

携帯のプラットフォームに関してはここの記事が参考になる。

iPhone SDK、第一印象
 これだけ充実した開発環境を見るとつくづく思うのは、携帯電話を筆頭にした組み込み・家電の世界にもソフトウェア・プラットフォームの重要性がはっきりと見えて来た、ということ。ここまでソフトウェアが複雑になってくると、開発環境の開発とメンテナンスのコストが膨大になり、個々のハードメーカーが独自の開発環境やOSを作ることがコスト的に見合わなくなって来ている。
(中略)
 ソフトウェアに関してGoogleやMicrosoftに頼り切った戦略を取ればコモディティ化は避けられず中国・台湾メーカーとのコスト競争に巻き込まれ、ソフトウェアによる差別化をはかろうとするとAppleやSymbian/UIQと同レベルのソフトウェア投資を覚悟しなければならない。


ほんとそうだよな・・

2008年5月14日

ビジネス界の巨人

「イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」を書いたハーバードビジネススクールのクリステンセン教授のMITでの出張講義に行ってきた。今年出版予定のThe Innovator's Prescription: A Disruptive Solution to the Healthcare Crisisと同じタイトルの講義で、ヘルスケア業界の未来に関する話だった。

話には聞いていたのだが・・教授、でかい。

203cmあるそうだ。まさに巨人。

話の大筋的にはここに書いた話と同じだった。この話を裏付けるためにヘルスケア業界をいろいろ調べて、その成果を出版することになったようだ。
講義ではヘルスケア業界の話の前に、導入部分としてイノベーションのジレンマの説明があった。その中からスライドをひとつ・・

「ビジネスモデルにおける変革は、物事をより手に入れやすくする側からもたらされてきた」。見慣れた企業の名が並んでいる。一番右の列に並んどきたいところだけど。

なお、これに関しては簡単なレポートを配布しました。もらってない方でご所望の方はご連絡ください。

2008年5月10日

ステファノ・マルツァーノ

なんでか知らないがラボにAXISってゆう雑誌の最新号が置いてあった。フィリップスデザイン(ここで書いた)のCEOのステファノ・マルツァーノ氏のインタビューが載っててずいぶんためになった。 

私たちが何を重要視してきたかというと、組織の中の「理解」を新しく構築するということです。「再定義」と言ってもいいでしょう。何が企業価値を高めるのか、企業全体として何を達成しなければいけないのかを考えるということです。そして、その答えは「人々のために新しい価値を創造する」ということです。
(中略)
われわれは3つのホライゾン(展望)を持って、研究をしています。ホライゾン3とは15~20年先の遠い未来のビジョンで、長期的に社会はどうなっていくのかという大きなビジョンです。今、生まれたばかりの技術が10~20年先にはどうなっているのかを予測するわけです。ホライゾン2は3~5年先のものですが、今目に見える社会の変化や傾向がどのようになるかを考慮するものです。だからここでは、具体的な製品の提案も行います。そしてホライゾン1は現在の検証です。実際にユーザーがどういう反応を示して、どんな意見を持っているのかを検証しながら、現在の技術で対応していくということです。


ここに書いたように、近年のフィリップスは調子がよろしい。以上で語られているようなやり方はその好調さに大きく寄与しているだろう。

あとフィリップスのデザインに関してはここに書かれていた以下の逸話が気になる。

フィリップス(オランダに本社を置く巨大企業)のインダストリアルデザイン部門の壁に、「橋をデザインするのではなく、河をどう渡るかをデザインするのだ」という標語が掲げられていたと聞きます。

名言すぎる。でもソースが見つからない。ほんとなのかなこれ。



AXIS 2008年6月号
B0017LIK08

2008年5月8日

いつでも撮影

Steve Mannという人がいる。昔メディアラボに居て、

こんな強烈なことをやってた人だ。今はトロント大にいる。今日講演があるということで、てっきりトロントからやって来るものと思っていたら、甘かった。そんな普通のやり方はやらない人らしい。

ではどんなやり方で来たかというと、

自分視点の生中継だった。

彼は今gloggerというサイトをやっていて、このサイトでは以下のように

世界のいろんなところでユーザが撮りっぱなしの映像を発信している(関連:ライフスライスカメラ)。

このサイトを使って、自分が装着しているカメラを使って、

手描きの図を見せながらトークする、というやり方だった。

ちなみに今どんなカメラを使ってるかというと

こんなやつを付けてる(写真は鏡を見たところ)。

本当はこんな感じに

ハーフミラーを使って、目に映像の提示をしながら、同時に見ているものの撮影ができるデバイスを作りたいらしい。

こういうデバイスが普及すると将来的にどんな世界になる?という質問には

こんな感じに監視カメラと主観視点のカメラが溢れてより安全な世界になるんじゃないの。と答えていた。安全な世界になるかどうかはわからないが、こんな常時撮影デバイスってのは世の中にどんどん増えていくことは間違いないだろう。

監視カメラといえば今日新聞にこんな記事が出ていた。

ロンドンで大量の監視カメラが運用されているけど犯罪の減少に繋がってない、という記事(記事に出てる写真はバンクシーの新作)。今後はウェブサイトに撮影した映像を載せたりすることも考えているそうだ。そのうちリアルタイムに特定の人物を検出できるようになるんだろう。ほんと攻殻機動隊S.A.C.みたい。

追記。
このトークの内容は全部以下から見れる。
http://glogger.mobi/v/37906
ビデオ見ると裸足なのがわかるはず・・何なんだこの人・・

2008年5月1日

EveryScape

EveryScapeの創設者でCTO、Mok Ohさんの話があった。EveryScapeとはまあGoogle Streetviewみたいなサービス(参考記事はここ)。ただしStreetviewとは違って建物の中に入っていけたりする。

紹介ビデオは以下。


サイトはここ。いくつかの都市でサービスが始まっている。会社自体はマサチューセッツにあり、ボストンもサービス都市に含まれている。

Mokさんは学生のころMIT CSAILのFredo Durandのところにいたそうだ。で、2001年のSIGGRAPHで以下のようなデモを発表。


2002年に会社を設立(当初の社名はMok3)、当初は上のビデオのような「3D Photoshop」を作ろうとしていたらしい。2004年にベンチャーキャピタルから400万$の出資を受ける。しかし3Dは制限が多い(コンテンツ制作に時間がかかりすぎたりだとか)・・ということで2005年に今のような「2.5D」のアプローチに切り替えたのだそうだ。それでEveryScapeのサイトをローンチしたのは2007年の10月。

EveryScapeのコンテンツ、街の風景の撮影は二人一チームで行っているそうだ。4台セットになったカメラを三脚に固定して、車の上の窓を開けて撮影、というなんとも原始的な方法で撮影したらしい。1チーム・日で1200パノラマぐらいまで撮影できるらしい。ビューワはFlashで作っているそうだ。
これからの仕事としてはAPIを追加したりなどしてどんどんユーザがコンテンツを追加できるようにしていきたいらしい。

この手の街の風景をインタラクティブに再生する、という仕事の元祖はメディアラボでやられたAspen Movie Map。


なんと1978年、レーザーディスクを使っていたらしい。この映ってる人まだいるなあ・・