技術進化と生物の進化
以下の論文面白いです。ポイントを訳しました。
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Evolutionary models for technological change, John Ziman
from Technological Innovation as an Evolutionary Process, 2000.
技術についても
・遺伝的変異
・自然淘汰
・環境への適応
があるのではないか?(3)
人工物はたくさん世に出るが、生き残るのはわずかである(4)。
以下のようなアナロジーがある(4)
・variation by mutation or recombination
・characteristic traits
・selection
・survive
・replicated
・diffuse
・mutualistic relationships(共生関係。ペンとインクなど)
・ecological system(生態系)
・demes(ディーム。地域集団)
・diversification
・speciation
・convergence(収束)
・stasis(平衡状態)
・evolutionary drift
・satisficing fitness
・developmental lock
・vestiges(退化器官)
・niche competition
・punctuated equilibrium(断続平衡説)
・emergence
・extinctions(絶滅)
・coevolutionary stable strategies
・arms races
・ecological interdependence
・increasing complexity
・self-organization(自己組織化)
・unpredictability
・path dependence
・irreversibility
・progress
ナイーブとして退けられることはあるが、生物の進化と技術の進化は似ている。メタファとしてではなくモデルとして使うことができるかもしれないので、その前に生物と技術の進化の相違点を整理しておこう。(5)
・新しい人工物はランダムには生まれない
・獲得形質が遺伝する・・・これはラマルクの説に似ている
・技術には遺伝子に相当するものがない。ミームという便利な用語はあるがあいまいでメタフォリカルである。生物学者は表現型と遺伝子型という語を使うが、 技術ミームは人工物そのものと離すことができる。
たとえば自転車は古い写真や特許明細書から再現することができるだろう (6)
・技術では違うところから持ってきたミームが使える。コンピュータチップのように多くの分野の技術が使われるようなことは生物にはない
・人工物の分岐図は家系図よりもニューラルネットに似ている
一見すると生物進化のメタファはよく生きているが、リアリスティックなモデルを作ろうとすると問題がある。
デザインをどう取り扱うか?技術にバリエーションと淘汰はあるが、盲目でもnaturalでもない。(6)
→ランダムな変異は進化にとって本質的なものではない(7)。デザインはいつも不完全で不確定である。一般的に、進化のプロセスを進めるための十分な多様性と相対的に盲目なバリエーションが技術にはある。
意図があるかどうかが「人工物」と「便利な物」との違いである。技術と、その周りにある文化とは切り離すことができない。(8)
ダーウィニズムは会社、慣習、法、法則等に見られる。進んだ社会での技術進化の特徴は
・人工物
・科学的コンセプト
・研究活動
・商業的活動
の共進化である、ということ。(9)
技術進化のモデルは生物のそれよりも複雑である。デザインを「淘汰」と同じ様に考慮しなければならないし、慣習や概念に関しても考慮しなくてはいけない。(10)
進化の現象に関して、システムの構造的なディテールはおそらく重要ではない。進化という現象はランダム変異、淘汰、複製のメカニズムを持つシステムに共通なものなのだろう。
このことは人工生命等に関するコンピュータシミュレーションによって証明されている。このようなシミュレーションでも進化に緩急がある。生物、技術を複雑系という属の一員として考えればよい。ダーウィニズムというよりは、selectionistのパラダイムによって理解するのである。(10-11)

